夢見 油彦 の「ニッキはシナモン」

もんどう

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「風になびく旗」
風になびく旗を見ながら、二人の僧が言い争っていた。
「これは旗が動いているのだ」
「いや違う!風が動いているのだ」
そこに通りかかった位の高い僧が言った。
「旗が動くのでも、風が動くのでもない。
あなた達の心が動いているのだ」


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「不安な心」
達磨の元に神光が尋ねてきてこう問うた。
「心が不安でたまらないのです。この苦悩を取り去って下さい」
「その不安でたまらない心を、ここへ出してみろ。安心せしめてやる」
「出そうとしても出せません。心には姿が無いからです」
「姿が無いものに、どうして悩みなどあろうというのか」
それを聞いて、神光は達磨の弟子になった。


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「枯れた木」
ある老婆が、一人の修行僧を世話して二十年が過ぎた。
あるとき少女が修行僧に抱きついて誘惑した。
「さあ、私をどうなさいます?」
僧は全く動揺せずに言った。
「枯れた木が冬の岩に立つように、私の心は全く熱くならない」
この言葉を少女から聞いた老婆は、激怒して言った。
「自分は、こんな俗物を二十年も世話していたのか!」
そして僧を追い出し、庵も汚らわしいと言って焼いてしまった。


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